4-4. Ⅱ型制限酵素のDNA認識配列と切断末端
https://gyazo.com/c46126ed3d416a19ff66aa9dd02da825
1) 認識配列と切断部位
酵素によっては認識部位から少し離れた所を切断するものもある
制限酵素はDNAを切断するハサミのようなもの
https://gyazo.com/e3eb9bd1096feb751a3b4e94bfd1db9b
4塩基認識酵素
マッチする塩基配列の存在頻度が高い→DNAを細かく裁断(平均256塩基に1回)
8塩基認識酵素
頻度が低い→DNAを大まかに裁断(平均65,536塩基に1回)
ゲノム解析や大きなDNA断片を得るのに適している
制限酵素の認識部位の塩基数
4塩基
5塩基
6塩基
8塩基
2) 粘着末端と平滑末端
他のDNA分解酵素と異なり、制限酵素は切断する末端(切断面)の形状に特徴がある ある種の酵素は二本鎖DNAをまっすぐ横断するように切断する
多くの酵素は1~6塩基ずらして二本鎖を切断し、一本鎖の突出した末端を生ずる
突出末端はDNAを同士を付着させることができるため、粘着末端ともよばれる
https://gyazo.com/2b56237b0b841d82d2acfe90c0d6a3b4
3) 切断地図
DNAをの塩基配列がわかるまでは、あるDNAが他と同じかどうかを判断する重要な手がかりだった
4) 制限酵素の反応性とスター活性
制限酵素はDNA内部の決まった部位を切断するので制限エンドヌクレアーゼともいい、他のDNA分解酵素と同じように金属イオン(通常は$ \mathrm{Mg^{2+}})要求性 酵素によって反応条件、特に至適塩濃度が大きく異なる場合があり、複数の酵素を同時に反応させる場合には注意を要する 制限酵素は、反応条件が整わないと配列認識の厳格性が低くなり、本来の認識部位以外でも切断してしまう
table: 表4−3 スター活性の例(Y: C or T, M: A or C, R: G or A, K: G or T, N: A or G or C or T, \で切断)
制限酵素の名称 正規の認識配列 スター活性によって認識される配列
BamH I G\GATCC GRATCC / GGANCC / GGNTCC / GGATYC EcoR V GAT\ATC RATATC / GATNTC / GNTATC / GANATC / GANATC / GATATY Hind III A\AGCTT RAGCTT / AAGMTT / ANGCTT / AAGCNT / AAKCTT / AAGCTY